日頃の思いを綴る 「すずきの通信」

毎月2回発行する「すずきの通信」 バックナンバー

1292018/05

常識的政治家とは

政治の世界ではしばしば常識的でない事が起こります。これは国内外を問わず現在私達が直面している事でもあります。

先ずは眼を外に向けてみましょう。私のような凡人には理解し難い人トランプ氏が米国の大統領になって以来我国は勿論の事世界が振り回されています。特に今回の対北朝鮮外交では猫の眼の様に氏の発言がくるくる動き、誰も氏の意図を図りかねています。彼の国の指導者である金正恩委員長を「ロケットボーイ」とか「クレイジー パピー(狂った小犬)」とか揶揄していたと思ったら、急に信頼出来る相手だから五月に入ったら環境作りをして会合すると発表しました、それも大統領得意のツイッターで。「君子豹変」と言いますが、東アジアの安全保障に係る最重要課題を公式の会見を無視してツイッターで表明するのですから世間が啞然とするのが当然だと私は思いますが、氏は全然意に介していない風です。勿論最終的に北朝鮮が非核国家になれば氏流の処世術を云々するのは愚かな事でもありましょう。

さて眼を内政に転ずると森友、加計問題に関係した官僚の不祥事と責任に関する進退の問題があります。これ迄の政治家や官僚が起こす事件はたいがい不正なお金の動きが関係していました。となると刑法に触れるか否かで一件落着が多く、判り易いものでした。しかし今回の事件の論点は上司(大臣)の意を「忖度」して官僚が第三者に利益をもたらしたか否かが議論されています。もし違法行為がそこに存在したならば、事に当った官僚は即免職、裁判でしょうし、更には任命権者の大臣も何らかの責任を問われるべきと考えるのが常識でしょう。部下の行為が違法ではなく、モラルが問われる時は民の声に真摯に耳を傾ける事が政治家の道です。

1302018/05

久し振りの香港訪問

この連休は如何お過ごしでしたか。私はお蔭で香港と中国本土を訪ねることが出来ました。

一九九七年、香港が英国の租借地の地位から中国に九十九年経って返還されました。その時の英国と中国の約束で一国二制度、即ち香港は中国の領土ではあるが、五〇年間は香港政庁が内政に関する権限は行使出来ると決めました。香港にはですから当然ながら外交権や防衛権等対外関係に関する権限はありませんが香港内の税や警察に関する権限等は今日も一応返還以前と同様香港政庁が権力を行使しています。

とは言え面子を重んじる北京政府ですから中国国内で許されない政策が堂々と香港で実施されていては面白くありません。ですからそこの所は陰に陽に香港政庁に圧力が掛けられます。好例が選挙制度で、選挙運動そのものに妨害行為はなさそうですが、当選者が中国にとって好ましからざるとなると香港政庁が自制して何らかの制限をかけたり、つい先日は国家に忠誠を誓わない輩がいるとの理由で議員の権限を剥奪しました。

香港住民の国籍は中国です。ですから北京政府の意に添わぬ行政は許されないのです。香港には直接住民から選ばれる議員による議会があります(と言っても選出方法は全く公平とは思えません)。が、しかしその議会は香港行政庁の指導下にあってその枠内での議決権の行使が可能となっています。即ち中国政府のお墨付きを貰った行政長官の下での議会ですから中国の意に反する決定は不可です。

かっての西欧流自由を経験した香港市民は窮屈な思いは当然です。道理で市民は西欧のパスポートを持つ二重国籍者も多いのです。

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