日頃の思いを綴る 「すずきの通信」

毎月2回発行する「すずきの通信」 バックナンバー

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衆参同時選挙回避で国会閉幕

今一九八国会も結果的には平穏のうちに一五〇日の会期を閉幕することになりました。とは言え、野党は今国会の最後の抵抗に参院では問責決議案、衆院では不信任決議案を両院に提出しましたが、多数の与党にどちらも否決されました。

御承知の様に参院は解散がありません。野党が出す問責決議は内閣にではなく個々の大臣に対して出されます。今国会では安倍総理に対する問責決議が野党から提出されましたが否決となりました。ここでもし問責が可決となってもこの決議は政治的なもので法的に権限のあるものではありませんから、総理辞職とはなりません。世論の風の強弱こそが総理の出処進退の鍵です。

参院の問責決議提出の翌日二十五日野党は今度は衆院で内閣不信任決議を提出しました。憲法六九条には衆院で内閣が不信任されるか信任を否決されたら十日以内に内閣は総辞職するか衆院を解散すべしと書かれています。今回の不信任案は反対多数で否決されました。内閣を支える与党が絶対多数を保持している現在、野党が提出する内閣不信任決議案の帰趨は否決となることは明らかです。にも拘らず野党はこの案の是非を本会議で問いました。

政治は表向きの政策論争と裏にある政局がらみの思惑が錯綜して動きます。夏の参院選を控え我党自民党は衆参同時選挙をすれば現状の力以上を獲得出来るかどうかを重要視します。又衆参両院共、数の劣勢で精彩を欠く野党は何とか抵抗勢力の存在を世間に知らしめたいと思うのは無理もありません。

安倍内閣はこの二十六日からG二〇を大阪で開き、その間各国の領袖と外交問題を議論します。解散して議員の権限の無い総理が例え次の選挙でも総理継続の可能性が大としても国家間の重要議題を話し合うのは、決定力に欠けます。ここは安定多数に支持されたままが良いと安倍内閣は考えたのでしょう。

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政治の安定あっての外交の充実

参院選挙の真最中で、日本は与野党が血道をあげているのですが、世界は我国の多忙を忖度して呉れない様です。

六月半ば安倍首相は米国とイランの厳しい関係修復の仲立ち役になろうとイランを訪ねた事は御承知の通りです。残念ながら、その訪イで二国間の険悪な状態が和らげられる程単純なものでは無かった事はその後のイランに接するホルムズ海峡でのタンカー攻撃(イラン政府は自らの加担を否定)が示しています。

又イランはIAEA(国際原子力機関)が監視するウラニウムの濃縮制限の国際条約規定を逸脱しても濃縮を進める意向を発表しています。と言うのも昨年五月米国がイランへの経済制裁によりこの国は経済状況が低調で、これを打開する為には米国と取引をする必要があり、ウラン濃縮と経済制裁を俎上にして事態改善を図ろうとしています。

この様なイランの強気の対米政策に対し、我国の外交力では説得力に欠ける現実を認めざるを得ません。我国の安全保障の柱は日米安保で米国との友好関係は何よりも第一条件ですし、一方我国原油輸入量の十五パーセントはイランから来ていて、ホルムズ海峡が通航出来なくなると我国石油輸入量の八十パーセントの中東からの原油が手に入らなくなるので、イランとの友好も又大層大事です。米国もイランも我国にとり大切な友なので、どちらに加担も叶わず誠に苦しい立場です。

原油の一滴は血の一滴であることは我国のみならず欧州の国々、中国、インド等多くの国でも同様で、油が無ければ車も航空機も船も動きません。ですからこそ対イラン問題は世界に大きな影響を与えるのです。一人米国は、シェールオイル・ガスの産出のお蔭で強気の姿勢ですが。

二十一日の参院選挙の結果何とか再び我党が過半数を得てイラン問題のみならず日韓貿易、北朝鮮の非核化問題等に対応していかねばなりません。

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