日頃の思いを綴る 「すずきの通信」

毎月2回発行する「すずきの通信」 バックナンバー

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夫婦別姓最高裁判断について

時が動けば私達の価値観も変化して行きます。私達が当然と思って来た現実も、多数がそうであるからと言って社会全体がそれを持続する事が良いのか否か問題となる場面に私達はしばしば出会います。今回の最高裁判決の夫婦同姓を定めた民法、戸籍法の規定は憲法二十四条の「婚姻の自由」に違反せずとの判断はこの典型でしょう。実は同様の裁判が二〇一五年最高裁で行われ、矢張り「合憲」の枠内と判断されていました。

最高裁の十五人の裁判官のうち十一人は合憲派、つまり現状肯定であり、四人は違憲派、婚姻夫婦別姓をも認めるのが憲法の意義だと主張しています。私は率直に言って後者です。結婚した二人が合意してどちらかの姓を名乗るも良し、お互いが納得して生来の姓を保持する、つまり表札に両者の姓を表示するも良しと私は思っています。

今国会開会中、婚姻夫婦同姓、別姓問題は我党の議員間でも侃侃諤諤の議論が行われました。こうして夫婦別姓が二〇一五年に続き、今回も憲法を逸脱せずとの判断が出たのですからこの問題が沈静化するかと言うとなかなかそうはなりそうにありません。夫婦同姓を主張する側の考えの中心は家族の一体感、又外に向けての家族としての存在を示し、更には継承する「家」の重要性を説きます。夫婦別姓も良しとする側の考えは婚姻は二人の合意に基づく行為で、姓の選択にまで憲法が規定しているとは思われない。故に別姓を主張するも良しとの考えです。

我党で夫婦別姓賛成派と反対派の議論の中心は「家」の存続の意義と子の姓の選択の混乱の発生への対処です。少子化の今日夫婦にとり自らの出自を大切にするのが当然なら両者の「家」の継承の重みも考慮しなければいけません。又一家で別姓を称えると子供が生まれた時姓はどちらを選ぶのかで悩みます。夫婦同姓別姓問題は更に議論を進めましょう。これが私の只今の意見です。

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北九州、洋上風力発電に挑戦

先日久し振りに地元で講演をしました。その主題は今ふる里北九州が挑戦する洋上風力発電基地建設問題です。

北九州と言えば一九〇一年の官営八幡製鉄所設立以来、我国重厚長大産業の中心地でした。私が中学、高校生時代、ふる里を日本四大工業地帯の雄として胸を張って喧伝したものでした。鉄鋼、化学工場から出される煙突の煙が国力を象徴する証でした。今なら公害の元凶とゴウゴウの非難を浴びる所ですが。

時は移り、今日では高い煙突からの排気ガスは環境汚染の悪玉であり、産業の中心は製造業からサービス業が雇用の主要となり、北九州も例に漏れず工場で働く人の数は四分の一、五分の一に減っています。この傾向は、先進国の雇用事情からして自然の事とは言え、伝統が失われる寂しさをしみじみ感じます。

この期に形は変わっても重厚長大産業が洋上風力発電を通して甦ろうとしているのです、ふる里で。私はこの産業の可能性にワクワクしています。第一に既に申し上げた様に重厚長大関連の産業が再び生まれようとしている事であり、第二にこれ迄のように環境に負荷をかけることなく寧ろ環境に優しい産業であり、又それに寄与する奇麗な電気エネルギー(つまり火力発電と違って)を生み出す新事業であり、第三に雇用が減少して若者の数が縮んで行くのを止める所か人口拡大の可能性も大で、かってのように再び街に賑いをもたらす事になるからです。

とは言え我国にとり洋上風力発電は初めての挑戦です。二十年の経験を持つ欧州の国々から知識や技術を学び、火力発電のように化石燃料(石炭、ガス、石油)を燃やして発電することなく風を利用して発電するのですから排ガスは無く、燃料代はタダ。発電装置を洋上に設置する資金を調達すれば準備万端、欧州を見習って上手く成功させねばなりません。

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